普通帰化より緩和される簡易帰化とは?9つの条件をチェック!

帰化したい場合、普通帰化の7つの要件を緩和する「簡易帰化」で申請することができます。「簡易帰化」では、対象者としての条件が合えば、普通帰化の要件にすべて当てはまらなくても帰化申請をすることができます。

本記事では、「簡易帰化」の9つの要件と緩和されるケースについて解説していきます。

目次

簡易帰化とは?

外国籍の方が、日本国籍を取得できる帰化制度には、帰化要件が緩和される「簡易帰化」があります。
「簡易帰化」は、文字通り、普通帰化よりも簡易的な条件で審査されますが、申請に必要な書類は、ほぼ、普通帰化と同じように準備する必要があります。

帰化申請を考えている方は、「簡易帰化」で帰化申請ができるかどうか?まずは、緩和される要件に該当するか確認してみましょう。

簡易帰化の対象者は?

「簡易帰化」で帰化申請できるのは、主に以下の対象者があげられます。

特別永住者となる在日韓国人・朝鮮人
日本人と結婚している外国人
日本で生まれた外国人
日本人の子供である人
など、日本社会や日本人と関係性のある方が主な対象者となります。

簡易帰化の9つの要件

「簡易帰化」は、9つの緩和される要件で構成されています。
9つの要件は、大きく分けて、以下のケースに分類できます。

緩和される要件

  • 居住要件が緩和されるケース
  • 居住要件、能力(年齢)要件が緩和されるケース
  • 居住要件、能力要件、生計要件が緩和されるケース

では、具体的な「簡易帰化」要件について確認していきましょう。

居住要件が緩和される

主に、特別永住者となる在日韓国人・朝鮮人が、この条件の対象者となります。
「引き続き5年以上日本に住んでいること」から、居住年数が緩和されるケースです。

①日本国民であった者の子(養子を除く)で、引き続き3年以上日本に住所または居所を有する人

この「日本国民であった者」とは、外国籍を取得して日本国籍を喪失した元日本人が該当します。元日本人の子は、普通帰化の居住条件である「引き続き5年以上日本に住んでいること」が、居住年数が3年以上に緩和されます。

②日本で生まれた者で引き続き3年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父もしくは母(養父母を除く)が日本で生まれたもの

日本で生まれた外国籍の方や、両親のいずれかが日本生まれである場合に、住居条件が緩和されます。
例えば、日本で生まれた特別永住者(在日韓国人/在日朝鮮人)の方は、引き続き3年以上日本に住んでいれば、この帰化条件に該当します。

③引き続き10年以上日本に居所を有する者

普通帰化では「引き続き5年以上日本に住んでいること」かつ「3年以上就労経験があること」が帰化条件となっていますが、引き続き10年以上日本に住んでいれば、就労経験を問わずに、この帰化条件に該当します。

ただし、「簡易帰化」では、生計条件として、日本で安定した生計が成り立つことが求められるため、就労経験がなくても生計条件が成り立っていることを提示する必要があります。
例えば、世帯主の収入から賄っている、または家族の経済的支援がある、十分な資産があるなどは、生計条件の判断材料となります。

✓以上、①②③の要件は、居住要件が緩和されています。

居住要件、能力(年齢)要件が緩和される

主に、国際結婚をした外国人が対象となります。日本の居住年数と18歳以下でも帰化申請できることなどが条件となっています。

④日本国民の配偶者たる外国人で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有するもの

日本人と結婚している外国人は、普通帰化の居住条件である「引き続き5年以上日本に住んでいること」が、居住年数3年以上に緩和されます。
また、18歳未満でも、素行要件、生計要件、喪失要件、思想要件を満たしていれば、帰化申請を行うことができます。

⑤日本国民の配偶者たる外国人で婚姻の日から三年を経過し、かつ、引き続き一年以上日本に住所を有するもの

日本人と結婚している外国人で、外国にいる間に結婚をし、その後日本に帰国して1年以上住んでいて、かつ、結婚から3年経過している場合は、居住条件が緩和されることになります。

✓以上、④⑤の要件は、居住要件年齢要件が緩和されます。

居住要件、能力要件、生計要件が緩和される

7つの帰化条件のうち、居住要件、能力要件、生計要件が緩和されて、あと残り4つの帰化条件をクリアすると、帰化申請することができます。

⑥日本国民の子(養子を除く)で日本に住所を有するもの

帰化した両親の子供や、国籍選択のときに日本国籍を選ばず外国籍を選んだ日本人の子供は、あとから日本国籍を取得する場合に、日本に住んでいれば、この帰化条件に該当します。

※国籍選択:日本は二重国籍が認められていないため、日本人と外国人の間に生まれた重国籍者は、20歳の誕生日までにいずれかの国籍を選択しなければならない法律

⑦日本国民の養子で引き続き1年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であったもの

日本人と再婚した親の子供(未成年)で、その再婚相手と養子縁組をした場合、引き続き日本に1年以上住んでいれば、この帰化条件に該当します。
なお、養子縁組した当時、申請者が未成年であったことが必要です。

⑧日本の国籍を失った者(日本に帰化した後日本の国籍を失った者を除く。)で日本に住所を有するもの

外国籍を取得した元日本人が、再び、日本国籍を取得したい場合、日本に住んでいれば、この帰化条件に該当します。
例えば、日本人が、国際結婚で外国籍を取得したが、その後、離婚をきっかけに再び日本国籍に戻したい場合などになります。

⑨日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き3年以上日
本に住所を有するもの

日本で生まれたが、何らかの理由により無国籍である場合、出生から引き続き3年以上日本に住んでいれば、この帰化条件に該当します。

例えば、両親の母国の法律の関係上、子供が両親のどちらの国籍も取得できなかった場合などになります。

✓以上、⑥⑦⑧⑨の要件は、居住要件能力(年齢)要件生計要件が緩和されます。

まとめ

簡易帰化の9つの要件について、以下の表にまとめてみました。
概略として参考にしながら、自分が該当するかどうかチェックしていきましょう。

「簡易帰化」は「普通帰化」よりも帰化の条件が緩和されるため、国際結婚をした外国人や在日韓国人の方などが該当します。
「簡易帰化」で緩和されるケースは、対象となる外国人の状況によって、細かく設定されていますので、行政書士の方と相談をしながら、正しく帰化申請の手続きをすすめていきましょう。