短期在留者の脱退一時金制度とは?出国したら請求できる?

時々お客様から質問を受ける「短期在留者の脱退一時金」についてまとめました。
知らないと損をする脱退一時金とは?一緒に見ていきましょう。

目次

脱退一時金とは

脱退一時金という言葉を聞いたことがありますか?
脱退一時金とは、日本国籍をもたない人が、国民年金または厚生年金の保険資格を喪失して日本を出国した際に、今まで納めてきた年金保険料の一部を返金してもらえる制度です。
日本で働く際に、年金の受給資格がないと見込まれている場合でも、年金を納めなければいけませんが、この制度を利用することで、払った年金の一部を返還してもらうことが出来ます。
※在留資格【特定技能】の創設等により、2021年4月から脱退一時金の請求ができる上限月数が変更になりました。
このように、脱退一時金の制度も日々更新されていきます。
誰が、いつ、どのように受け取れるのかを一緒に確認していきましょう。

申請ができる条件とは

申請を行うためには以下の条件を全て満たしている必要があります。

①日本国籍をもたない
②国民年金または厚生年金の保険資格を喪失している(保険に入っていない状態)
③保険料を納付 した期間が合計で6月以上ある
④老齢年金(日本で65歳から受け取れる年金制度)の受給資格期間を満たしていない
=保険加入期間10年未満
⑤障害厚生年金などの年金を受ける権利をもったことがない
⑥日本国内での住所がない(=転出届を出して出国している)
⑦保険の資格を喪失した日から2年以内

ただし、以下の点で注意が必要です。
※国民年金と厚生年金の月数の合算は出来ません。
※脱退一時金を請求できる上限の月数は60ヶ月です。
(2021年4月以降に年金の加入期間がある場合)

脱退一時金はいつ受け取れるの?

日本年金機構によると、請求書の受付後、およそ4カ月後に支払いが行われます。
(書類に不備や確認事項等がない場合に限る)
よく請求書を郵送してから4か月と勘違いする方がいらっしゃいますが、正しくは郵送請求の申請書が年金事務所に到着してから約4か月となりますので注意が必要です。

※2020年以降、新型コロナウイルスの影響により国際便にかなりの影響がでています。

脱退一時金はいくら受け取れる?

短期在留者の脱退一時金は、いくら受け取れるのでしょう?

被保険者であった期間支給率
6月以上12月未満0.5
12月以上18月未満1,1
18月以上24月未満1.6
24月以上30月未満2.2
30月以上36月未満2.7
36月以上42月未満3.3
42月以上48月未満3.8
48月以上54月未満4.4
54月以上60月未満 4.9
60月以上 5.5


〈国民年金の場合〉
最後に保険料を納付した月年度の保険料額×2分の1×支給額計算に用いる数
国民保険の場合、計算式は上記となりますが、保険料が決まっているため支給額が明示されています。
詳しくは、日本年金機構のHPでご確認ください。

〈厚生年金の場合〉
厚生年金の場合、被保険者であった期間と給与、年金機構が定める支給率によって設定されます。
被保険者であった期間の平均標準報酬額×支給率

(計算式例)
月額標準報酬30万円/保険加入期間36ヶ月/未納無し の場合
30万円×2.7=81万円
脱退一時金額の請求可能金額は81万円となります。

脱退一時金の申請方法とは?

では、脱退一時金の申請方法を具体的に見ていきましょう。

〈必要書類〉
・脱退一時金請求書
・パスポートの写し(氏名、生年月日、国籍、署名、在留資格の確認できるページ)
※署名が確認できるページも必要なことに注意。
・日本国内に住所がないことが確認できる書類
(住民票の除票の写しやパスポートの出国日が確認できるページの写し等)
・受取先金融機関名、支店名、支店の所在地、口座番号
・請求者本人の口座名義であることを確認できる書類
(金融機関が発行した証明書等。または請求書の「銀行の証明」欄に銀行の証明でも可)
・基礎年金番号通知書または年金手帳等の基礎年金番号を明らかにすることができる書類
・委任状

よくある質問

Q1:一時帰国で脱退一時金は申請できますか?

再入国許可・みなし再入国許可を受けて出国する場合、脱退一時金を請求することができますが、転出届を提出せずに再入国許可・みなし再入国許可を受けて出国した場合には、再入国許可の有効期間が経過するまでの間は国民年金の被保険者とされますので、脱退一時金は請求できません。

Q2:一時帰国で脱退一時金は申請できますか?

転出届を出した状態で請求をしなければならないので、日本から請求をするときは日付を指定できる郵便等にて、出国後に年金事務所に届くようにすれば問題ないです。

Q3:代理人に申請を任せることはできますか?

脱退一時金の申請は代理人に任せることができます。
日本年金機構のサイトより、脱退一時金申請書をダウンロードし記入してください。
脱退一時金に関する手続きをおこなうとき:日本年金機構